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++女の子が苦手です。。。++
最近わたしは、人生の一大事とでもいうべき、ある事実に気づいてしまった(大げさな書き出しだな)。
何かって?わたしはどうやら、女性が苦手だ、ということである。
その証拠に、旅に出てから、女の友達をほとんど作れていない。そもそも、女子の旅行者の数が少ないということもあろうが、旅先で仲良くなるのは男性ばかり(肉体関係なし)。あと、夫婦の旅人の、嫁の方、あるいはカップルの彼女の方とは、女子だけど例外的に仲良くなれる。夫婦だと、ダンナより奥さんの方と仲良くなることが多いのだ。理由は大体分かっているが、これについては後述。

通常、同性に好かれる人間こそが、ホンモノ(?)だと云われている。
タレントだって、同性からの支持が高いと、それだけ人気者であると思われている。
その方式でいくと、わたしはやはり、ダメ人間というか、世間様から嫌われるタイプの人間のようだ(笑)。どうも、女性が苦手でならない。女性と友情を築くことが困難でならない。だからって、男性に好かれているわけでは、全然ないけどな。

先に書いておきたいのは、わたしは決して、女性が嫌いなわけではなく、あくまで苦手だということである。
男の子の遊びより女の子の遊びの方が好きだし、男性のアイドルより女性のアイドルの方が10倍気になるし(ちなみに、動向が気になるのは、サトエリとゴマキ。外人だったらブリトニー・スピアーズ。モー娘だったら石川梨華。あと、アイドルじゃないけどトミー・フェブラリーも)、男性作家より女性作家の本をよく読むし、男性の伝記より女性の伝記の方がおもしろい(ハリウッドの女優列伝とか、歴史上の悪女列伝とか、燃えますねー)。男性誌よりも女性誌。紳士服よりも婦人服(そりゃそうか)。ただ、レズよりはホモの方が好きだ。

ところが、実際に女の子とつきあうとなると話は変わってくる。らしい。どうやら。
”女の子の扱い方がわからない”なんていうと、まるで童貞青年のようだけど、ホントにそうなのだ。初対面の女性だと、一体どう接したらいいのか分からず、「とりあえず笑かさなければ」などとムダな関西人気質を働かせてしまい、しょーもない話をしてますます相手を引かせてしまったりする。或いは、必要のない媚びを売ってしまったり。自分でも情けないと思う。もっと自然に接して仲良くできればいいのに、と思うけれど、思えば思うほど空回りする。
何故なんだろう?・・・と分析してみたのが以下である。

自分では公平な人間のつもりでも、実際は、”同性を見る目は、異性へのそれの100倍厳しい”という世の中の法則に、しっかり縛られている。わたしは、女の子を見るとき、どうしてもそれが”あら探し”の方向に働いていることを痛感する。あっ、いかんいかん・・・とすぐさま理性で軌道修正するのだが、もはやこれは”本能”に近い習性らしいのだ。
そして、次の段階では、”この女は、敵か、味方か”という目で相手を観察してしまう。で、大体は”敵”と判断を下すことが多い(笑)。いや、正確には、必要以上に猜疑心が働いて、向うにその気はなくても、こちらで勝手に敵視しているだけのことだと思う。
「この人、表面上はフレンドリーに接してるけど、な〜んかウソくさいんだよな・・・」とか、
「何となく、わたしのこと避けてる気がする・・・」とか、
とにかくマイナス思考になってしまうのである。あー、醜〜い
(苦笑)。

”敵視”の背景には、どうしても”男性の存在”がある。
特に好意を抱いていない男が相手でも、あくまでも無意識的にだが、男性に味方してしまい、そこにいる女子とは、”オスを取り合うメスどもの関係”に流れてしまいがちだ。
顕著なのは、集団になったときだ。それも、男:女の割合が、7:3とか8:2とかいうときが、一番タチが悪い(笑)。少数の女同士で助け合えばいいものを、自分がその中での一番人気になろうとして(つまり、プチアイドルになりたがるのね。わたしもそういうケが、大いにあると思う
)、反目しあう。ほかの女はみなライバルなのである。

ぶっちゃけ、云わせてもらうと、日本人宿などに行くと、女の子同士で仲がいいためしがない・・・と思うのは、わたしだけだろうか??もちろん、皆無ではないし、夫婦だカップルだと入り混じっている場合は別である。ただ、そこでは真の友はなかなか見つからない(笑)。
たまに、やたらフレンドリーに話しかけてくる人がいるが(また、他人のそういうさまを目の当たりにすることがあるが)、根性の曲がりくねったわたしはそれを、”媚び”と考えてしまう。また、「女の子にしか分かんないよねー」といったノリで、女同士で盛り上がることがある(例:チープでかわいい雑貨とかアクセサリーを発見して、きゃーきゃー云い合ったりとか、ま、大体はつまらん話題)が、これもまた、たいがいの場合、何となく空々しい(笑)。
何故か?それはまさに、7:3(8:2でもいいけど)の法則なのである。日本人宿は、たいがいの場合、男子の割合が高い。当たり前だ。もともと女子のパッカーが少ないんだから。需要と供給のバランスが著しく取れていないバックパッカー界では、多くの男子に比して女子は少数。となると、必然的に女子は重宝される。日本で見たら全然たいしたことない女でも、きっと3倍くらいはかわいく見えるはずだ。残念ながら、その法則はほとんどわたしに適用されたことがないが(ケッ)。

例えば、(日本人宿に限らず、社会のどういう場でもいい)5〜6人くらいの男性が集まっていたとする。そこに1人の女性が入っている。みんな仲がよさそうだ。
わたしは、こういう場に入っていくのが、本当に怖い。何故なら、その1人の女性は、9割方、わたしという新参者を快く思わないからだ。間違っても、「あー、女の子が来てくれてよかったー。男ばっかりでちょっと心細かったのー」なんてことは、絶対に思っていない(笑)。1ミリくらいは思っているかも知れないが、それは、「もしナプキンを切らしたとき借りることができる」とか、「現在いる集団がセクハラ集団であるので予防線を張りたい」とか、そういう実質的な利点のみである。たとえ、わたしのようなブスでも、一応女子であることが認識される程度のブスであれば、そこではライバルなのである。山田花子くらいになれば、敵とはみなされず、必要以上にかわいがってくれるかも知れないけれど。
わたしが逆の立場でも、自分がせっかく紅一点だったところに、ほかの女(しかもけっこう可愛かったりする)が入ってくると、やっぱりおもしろくないと思う(笑)。

・・・などと、最もらしいことを並べ立てたけれど、これはあくまでも個人的な感情論である。
こんなバカバカしいこと、微塵も考えたことない!という心の美しい女性たちも、世の中にはたくさんいらっしゃることだろう(という書き方が、またイヤミったらしいが)。
わたしだって、上記のような感情の流れは、非常に醜いと思っているし、例え本心がそうであっても、理性の力で完全撤去するよう、常に努力はしているのである。それに、こんなにボロカス書いているけれど、やっぱり女の子の友達がほしい。女だけで盛り上がる楽しさというのは絶対にある。
それなのに、いや、それゆえにか、わたしは女の子が苦手だし、女の子とはなかなか友情を築けない。女の子の友達を作るのは、彼氏を作るよりも難しいのではないかとすら思う。

学生時代、2度ほど、女友達と海外貧乏旅行(各回別の人)に出かけたことがある。
この2人は、わたしの数少ない貴重な女友達であり、今でも変わらぬ(?)友情を保ち続けているのだが、旅行当時は、ケンカにならないまでも、ささいなことがいちいち気に障り(風呂が長いとか、何でもわたしに頼るとか)、けっこうピリピリしていた気がする。わたしがそう思っていたということは、向うも同じように思っていたことだろう。
そして、きわめつけが、2人とも、短い旅の間にしっかり男を見つけ、一緒に旅行に来たわたしの立場は?という状況を作ってくれたのである(笑)。今ならば、そんなもん本人の自由だし、恋愛なんていつなんどき降りかかってくるか分からないのだし・・・と、寛大な目で見てあげることもできるが、当時、ハタチそこそこのわたしに、そんな大人らしい余裕は皆無であった。「わたしの前で、これ見よがしにいちゃついて(←って、ホントはそうでもなかったけど)・・・イヤミか!?と、終始いらいらしっぱなしであった。本と、心が狭いよな(笑)。
ちなみに、2人とも、世間が認める美人である。そんな女と旅に出たわたしが悪かった(笑)。モテない女のヒガミ丸出しです、はい。

仲良しの友にしてすら、この調子である。旅先で知り合った、得体の知れん(笑)女の子に、優しい気持ちになどなれるワケがない。
同じく一人旅の女性には、同志的な親愛を抱くこともあるが、女性の旅人と一口に云っても、色々いるからなあ。小奇麗な恰好で2週間の個人旅行、なんて人とは、やっぱ人種が違うような気がするし(笑)、だからって長い者同士仲良くなれるかっていうと、必ずしもそういうものでもない。一人で長旅している女性というのは、よくも悪くもアクの強い人が多いのだ(自分のことは棚に上げてと云われそうだけれど、自分では平々凡々な人間だと思っているのだ)。ツワモノ系から不思議ちゃん系、魔性系(笑)まで、実にさまざまである。ツワモノ系は、個人的にはわりと好きなんだけど。

あと、最初に述べたように、夫婦パッカーの嫁とは、わりとすんなり仲良くなれる気がする。
これも、原理的にはカンタンなことだ。つまり、嫁という存在は、もはやライバルにはならないのである。すでに、特定の男のものと決まっているから、敵視しても意味がない。最も、そのダンナを寝取ろうとか考えた場合は別だが(笑)、今のとこ、そういう願望を持ったことがないので、夫婦の嫁とは、至極円満に関係が築けるのだ。
カップル同士、夫婦同士がやけに仲がいいのも(ほら、ダブルデートとか、ホームパーティとかするじゃない)、同じ理由ではないだろうか。

女が苦手だと云いつつ、中学、高校時代は、女子ばかりの運動部に入って、それなりに楽しい青春(笑)を過ごした。そこでは親友と呼べる友人もできたし、今でも付き合いがある(ごく少数だが)。女子校経験はないので何とも云えないが、男のいない女の園は、意外と居心地がいいのではないかと思う・・・いや待て、そんなことはないか。女子は心が狭いから、例え男がいなくても、すぐ陰湿なイジメとか仲間はずれとかしそうだよな(笑)。

その点、男性同士は女性同士よりも、真の友情を築くことが容易な気がする。
そしてそれは、レズよりもホモの方が圧倒的に多い、ということにもつながると思う。わたしは、このHPでもちらほら書いているように、ホモに並々ならぬ憧れを持っている、いわゆる”やおい少女”(あるいは腐女子)である。やおい少女にとって、ホモは、至高の人間関係の投影。”社会的な保障なしに、ただ愛と友情だけで結ばれている関係”、要はピュアーな人間関係というわけだ。もちろん、そんなもん幻想に決まっているが(そんな風に思われている本当のホモの方は非常に迷惑していることだろう)、男の友情をさらに発展させたホモという関係には、一部の女子を陶酔させる何かがあるのだ。

わたしの大好きなゲイ本のひとつ、橋本治・著『無花果少年と桃尻娘』の中で、主人公の女の子が、友達のホモの男の子に、こう云う場面がある。「あたしさァ、ずっと仲間はずれにされるかも知れないって、考えてたのね。(中略)誰かにじゃなくて、男の子全部に」
わたしには、このセリフが痛いほどよく分かる。だって、男性は、男性だけの輪とか、男同士の友情というのが大好きなんだもの。例外はあるかも知れないが、基本的に、男性は、男性同士の友情というのを信じていると思う。わたしは、そんな男性たちがうらやましくて、それでホモに憧れる。男女間の友情は成立すると思っているが、男の輪の中に同化することはやっぱり難しくて(というより無理がある)、結局疎外感を味わうことになる。
だったら女と友情を築けばいいんだけれども、女は、女同士の友情なんて、それほど信じていない。多分ね。もし、同じ男を好きになったら、はっきり云ってその友情は崩壊する確率がきわめて高い。しかも、修復不能な確率も高い。ここで修復できるか否かが、真の友情を築けるかどうかの分かれ目になるだろう。わたしは幸い、友人と男の取り合いをしたことがないので、何とも云えないが。

今回もまた、話があっちこっちに飛んでしまった。しかも、旅と何のカンケーがあるねん、ちゅう話ですね(苦笑)。
最後に書いておきたいのは、恐ろしく狭い心の持ち主であるわたしの、辛い採点をくぐり抜け(笑)、友人になれた女性たちは、旅先であっさり仲良くなった男性たちよりも、ずっと大切で、心を許せる存在だということ。彼女らとは、本気で一生仲良くしたいと思っている。数にしてみたら、本当に微々たるものかも知れないが、キャパシティの小さいわたしには充分さ。
そんなわけで、今後もなかなか女友達はできないだろうけれど、同性に嫌われる女として、でも媚びたりしないで(なるべく)、しぶとく生きていきたいと思う今日この頃なのである。

(2004年5月11日、マシュハド)


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