旅先むだ話
船で一緒になった日本人旅行者Mさんに、ヒマつぶしにと地図帳を貸してもらったら、これがまあ面白いの何のって。 地図帳はまさに世界の縮図である。あるいは、一冊の壮大な物語の本にも勝ると云ってもいいだろう。 というわけで、今回は国旗編。どの地図帳でも大体、一番前と後ろの見開きには、国旗一覧が載っている。 ということで、以下に記すは、国旗一覧表を見ながら気がついたこと。くだらねーなー、とか、ヒマ人だなー、とか思いながら読んでいただければ、と。 ポーランド国旗をさかさまにすると、インドネシア国旗になる。
(ポーランド)(インドネシア)
・・・と思っていたら、何とまあ、インドネシアとモナコの国旗が同じではないか。
++地図帳であそぼ(国旗編)++
今回のむだ話は、アマゾン河の船旅中のヒマな時間から生まれたもの。しかも二編にわたってお届けしようという迷惑な企画(笑)。
1年以上も、何気なく陸・海・空を股にかけて(笑)旅をしてきたワケだが、地図帳で自分の足取りをまじまじと見てみると「いやー、ものすごい距離を移動しとるなー」とひとごとのように驚いてしまった。
旅に出る前は、まったく頭に入らなかった世界地図も、こうして旅をしてみれば、手に取るように近しいものに思えてくる。学生の頃は覚えられなかった各国の位置関係も、何しろ今はルートを決めるための必要事項。イメージもおのずと湧いてくるわけである。地図帳を手に、また新たな旅への欲が生まれてきて、今まさに旅のさなかだというのに、何だかいてもたってもいられなくなる。
・・・などどカッコつけてみたが、実は、「重いから」という理由で、出発の直前、荷物リストから地図帳を外してしまったわたしである。今では激しく後悔している。何せ今では、地図帳よりもはるかにムダなものが、バックパックの大半を占めているのだから(苦笑)。
国旗を眺めていると、不思議と飽きない。幼少のみぎり、主要100国家の国旗・国名・首都名を軒並み暗記して、親を喜ばせたことがあったが(天才児だと思ったことだろう(笑))、その頃から好きだったのかも知れない。
国旗のデザインというのはおもしろい。シンプルで単純な中に、いろんなものが込められているのがいい。アラブ諸国の旗は大体、黒・赤・白・緑が基調になっているが、これはすべてイスラムの教えから来る、意味のある色だし(それぞれの意味は忘れてしまったが、赤が血、緑はオアシスだったと思う)、日の丸なんて、幼稚園児のラクガキみたいだが(笑)、あれもちゃんと”日出ずる国”を象徴しているわけである。
帰国したらぜひ、国旗辞典を買って、それぞれの意味をかみ締めながら、飽くまで眺めてみたいものだ。
(国旗は毎度おなじみ「世界の国旗」さんからいただきました)
(モナコ)(インドネシア)
月と星を足したら、
(シンガポール)
西アフリカのそっくりさんたち。
(ギニア)⇔左右ひっくり返すと、(マリ)
ここからの応用。
(ギニア)+R=(ルワンダ)
(マリ)+★=(セネガル)
全くカンケーなさそうなこの2国の国旗も。
(コートジボアール)⇔左右ひっくり返すと(アイルランド)
(ガーナ)真ん中の星を紋章に変えて(ボリビア)
国旗足し算引き算。
(チャド)+真ん中の紋章=(モルドバ)
(アンドラ)−真ん中の紋章(ルーマニア) ちょっと青みが違うかな?
これもちょっと似てる。
(ニジェール)(インド)
さらには、こういうのもある。ベネルクス三国の二カ国。
(オランダ)(ルクセンブルク)
オランダ国旗の応用その@
(オランダ)+真ん中の紋章=(パラグアイ)
オランダ国旗の応用そのA
(オランダ)⇔上下ひっくり返して(ユーゴスラビア)
こいつらも似てるなあ・・・。
(ルクセンブルグ)(ロシア)
こんなのもあります。
(イタリア)+真ん中の紋章=(メキシコ)
アラブ諸国が似たり寄ったりなのは仕方ないとしても、この旗たちはそっくり。
(イエメン)+★★=(シリア)+★=(イラク)
ついでに日の丸三兄弟なんてのも。
(日本)(バングラディシュ)(パラオ)
ちなみに、「世界の国旗」によると、バングラとパラオの旗の日の丸が左寄りになっているのにはワケがあって、バングラは、「はためいたときに日の丸が真ん中に来るように」、パラオは、もともと日本の国旗を真似しており、元祖日の丸に敬意を表して左寄りにしたということらしい。ナルホド。
さらについでに、極私的カッコいい国旗ベスト3。寸評つきで。
(トルクメニスタン)・・・渋いよねーこれ。月と星の位置も絶妙。
(イスラエル)・・・この旗を見ると何か不気味なものを感じてしまうが、デザインはいい。
(スリランカ)・・・ほかには全くないデザイン。小国の誇りみたいなものを感じる。
そのほか、NIS諸国の旗は、何気にカッコいいのが多い。国はマイナーなのに(笑)。
あと、カリブ海諸国の旗も、個性的なものが多くて楽しい。個性という点では、アジアもそう。国のカラーがいろいろ出ていて面白いし覚えやすい。
ヨーロッパ、アフリカはどれもこれも似たり寄ったりで、区別が難しい。ヨーロッパは三色旗ばっか。アフリカの特徴としてはラスタカラー(赤・黄・緑)が多いことか。
オセアニアの旗は、やたらと星がちりばめられている。島の集まり、みたいなのを象徴しているのだろうか。
カッコ悪い国旗ワースト3(あくまで偏見よ、偏見)。
(マケドニア)・・・その昔の大日本帝国国旗を思い出す。とてもヨーロッパの旗とは思えん(笑)。
(南アフリカ)・・・お洒落なケープタウンにこの旗が立っていたらと思うと・・・。
(セイシェル)・・・何となくふざけている気がする(笑)。
番外。
(リビア)・・・手抜きなのか意表をついたのか、「そう来たか!」という感じ。
(ネパール)・・・ここまで版型を無視した旗はこれだけだろう(笑)。
・・・ざっとこんなところで。
国旗っておもしれーなー、奥が深いなー、と興味を持たれた方は、「世界の国旗」へどうぞ。国旗クイズなんてのもあって、なかなかマニアックな楽しみ方ができます。