旅先風信12「イギリス」

 


先風信 vol.12

 


 

**にわか留学日記D**

 

約1ヶ月暮らしたバースともいよいよ明日でお別れです。
本当に、何にもしていないわりにはあっと云う間の1ヶ月でした。
単調な時間は逆に早く過ぎていくように感じるのかも知れません。

BATHPARK10.JPG ロイヤル・ヴィクトリアパーク。たんぽぽの綿毛って可愛いな。

今週で最後ということで、いつもランチをともにしている日本人3名、韓国人1名、中国人1名がささやかなフェアウェル・パーティーのようなものをしてくれました。
わたしなんて本当に愛想のない子だったのに…嬉しい反面、やや申し訳ない気持ちでした。
恥ずかしいけど、アドレスの交換とかもやってしまった上に、このホームページのアドレスまで調子に乗って教えてあげました。
韓国人のポーラ(英語名。韓国読みだと発音しにくいので仕方なく付けたらしい)なんて、もちろん日本語なんて読めないのに見に行くよーなんて云ってくれるし…唐突に写真のページを設けたのはそのせいもあったりします。

これも偏見だけど、アジア人って基本的に善良な気がしますね。
中国人の文句もいろいろ書いたけれど、1人1人は本当に親切で気さくなのです。
わたしがちょっと心のアイドル視していた元クラスメイトのダニエル君(※名前はヨーロッパの貴族のようだけど31歳の純中国人。元新聞社のカメラマン)なんて、こないだ偶然に遭った時に突然「今週でここを出るんでしょう?荷物も重いだろうし、手伝えることがあったら何でも云ってね」などとつたない英語で(わたしが云うのもなんだが本当にダメな英語なのだ)云うので、ちょっとときめいてしまったじゃないか(笑)。

余談ですが、今日も偶然校内で彼に遭って少し話していたのですけど、「そう云えば、何で前の仕事辞めてこんなとこに来てるの?カメラマンなんていい仕事なのに」と前々から聞きかかったことを尋ねると、しばらく考えた後、たどたどしい英語で「人生を変えたかった」って答えていたのがとても印象的でした。

あと、アジア人って、みんなで仲良くするっていう”和”の精神をわりと大事にしてると云いますかね。
まあそれが時にヘンな群れになってかっこ悪かったりもするのですが(苦笑)。
わたしも、人嫌いみたいなふるまいをよくしてしまうのですけど、仲間はずれにされたりするとそれはそれで寂しかったりするという、何とも嫌味な性格なので、何だかんだ云っても誘われたり気にかけてくれたりすると嬉しいものなのですよね(本当にヤな性格)。
ちなみにこれは動物占いの「ペガサス」の性格そのまんま。当たってるなー。

さらに、今晩は、前ホストメイトのMさんとポーラ(彼女らは現在家が近所)、そしてこれまた元同居人のヴィクトルおじさんとその学校の仲間たちという総勢20名くらいでパブで飲むという、いかにも語学学校生らしい夜の過ごし方をしてしまいました。
Mさんは2週間前に初パブを体験して以来、何となくパブにはまっている様子。お酒飲めないのに(笑)。
それよりも、明日二人でロンドンに行くことになっているのだけど、こんな夜更かししていていいのか?起きれるのか?

話が前後しますが、バース、本当に美しい町でした。
後で聞いた話ではこの町は世界遺産に指定されているのだそうです。統一された石造りの古い家がどこまでも連なり、あちこちに小さな花が咲き、日に照りかえる緑の美しさは喩えようもありません。
田舎だなー、退屈だなー、なんて思ったこともありましたが、改めて街や公園を歩いてみると、どうして気づかなかったんだろうと思うような美しい場所が次々と目の前に現れて、何だかここを去るのが惜しい気持ちになりました。
まあ、ものごとの終わりにありがちな感傷的な気分の作用かとも思いますがね。

BATHPARK9.JPG 星を散りばめたような公園の芝生。

さて、今からとっとと荷造りと部屋の片付けをしなければなりません。
明日はいよいよロンドン。次回はロンドンから散財バカ日記でもお届けしたいと思います。

(2002年5月10日 バース)

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