旅先風信101「グアテマラ」


先風信 vol.101

 


 

**もうひとつのモード(前編)**

 

…大大大大大、興奮。毎日アドレナリンが出っ放しで大変です。

わたしがグアテマラで最も楽しみにしていたことは、”グアテマラ・レインボー”とも呼ばれる美しい民族衣装の数々を見ることでした。
レインボーとは云いえて妙、グアテマラ各地には、その土地土地で個性ある民族衣装が存在し、その色彩の豊かさと云ったらまさしく虹の如し、なのです。
腐っても女子、いや乙女であるわたくしにとって(反論は受け付けません)、服・衣装は重要な旅のテーマのひとつ。とか云いながら、実際には何もやっていない上に、己の服装は日に日にだらしなくなる一方なのですが、民族衣装で有名なグアテマラまで来たからには、それを見逃すわけにはまいりません。

グアテマラ・レインボーを追いかける旅の最初は、パナハッチェル。
アンティグアからバスを乗り継いで3時間、”世界一美しい湖”と云われるアティトラン湖畔にある小さな町ですが、特筆すべきは、やたらおみやげ物屋が多いということ(笑)。多いと云うより、それしかありません。そのみやげ物屋の間を縫うようにレストラン、ホテル、ネット屋が林立しており、ツーリストのために存在していると云ってもいいような町です。
何でもここは、グアテマラ一みやげが豊富かつ安いということで、わたしのような人間が最初に寄ってはいけないところなのですが、アンティグアからもっとも近い民族衣装スポットなので仕方ない。初日はとりあえず、みやげ物屋をひやかして終わりました。

アティトラン湖周辺には、パナハッチェル以外にも小さな町村が点在しており、各地で独自の民族衣装が見られます。各曜日ごとに各村で市が立つので、それを考慮してある程度計画を立ててめぐるのが理想的な観光の仕方。というわけで、ガイドブックを参照しながら、マーケットめぐりに専念することにしました。

まずは、パナハッチェルからもっとも近いソロラ県の首都ソロラ(市は火・木・金曜日)。
ソロラの衣装は、男女ともにとにかく派手。色彩の氾濫、とでも云いたいようなド迫力の衣装で、かなり撮影欲をそそられます。
特に、男性の民族衣装がいい。あんまりカッコいいので、通りすがりのおっちゃん(もちろん衣装着用)に一緒に記念撮影を頼んだほどです。
テンガロンハットに、極彩色の刺繍をほどこした、ある意味ヤンキー風のジャケットっぽいブラウス、ズボンは足首がちらりと見える9分丈?でこれまた極彩色。そして決め手は、腰に毛布のような茶色い布(白いチェックや水玉模様あり)を巻いて、膝丈スカートみたいに着ていること!この布が、極楽鳥ばりに派手な全身を、ぴっと引き締めているのです。

これって、まさにモードなんじゃないだろうか?
ヘルムート・ラングが、アンダーカバーが、ステューシーが、いったいなんだというのでしょうか(脈絡のない並びですまん)。
裏原宿系の気取った男子連中、自称”お洒落ピープル”たちを思い出すにつけ、「ふん。ソロラのおっさんたちの着こなしに比べたら、あんたらのお洒落なんて程度が知れてるね」なんて、毒づいてしまいたくなります。何様だお前?としばかれそうだけど(笑)。

SOLOLA9.JPG - 865,478BYTES これがソロラの衣装。

アンティグアで会った、映像作家のKさんと話していたときに、やはりその辺の話題になったことがありました。
彼は今回の旅で、中国・雲南省と、ここグアテマラの民族衣装をテーマにした映像を撮りに来ていました(この映像、かなり出来上がりが楽しみなのです)。彼曰く、雲南省とグアテマラの衣装は、刺繍などのディテールがよく似ていて、接写した映像を見ると、どちらがどちらか分からないくらいなのだそうです。
パリやニューヨークを中心とした、いわゆる世界的なモードの流れというものがありますね。パリコレは世界の流行の最先端で、そこで披露された洋服の形態が、庶民に流れていくというひとつの形がある。
しかし、グアテマラや雲南省の人々は、その流行とはまったくかけ離れたところで服を着ているわけです。
Kさんが、「この人たちは、この衣装がいけてると思って着てるんだもんねえ」と云っていたのが可笑しかったのですが、確かに彼らは、パリモードなんて何じゃそら?とでも云わんばかりに、この独特すぎる衣装を、あくまでもさらりとカッコよく着ているのですから、感嘆のひとことに尽きます。

意外なのが、こういった衣装は、それほど昔から着られているものではないということ。雲南省の衣装などは、たかだか50年少々の伝統しかないそうです。
グアテマラも然り。ときどき、民族衣装を着た人々であふれるマーケットの様子を、「まるでマヤの時代にタイムスリップしたような」とかいう風に描写している記事があるけれど、実はマヤ文明とは一切関係がないらしいのですねー(笑)。彼らは、特に伝統だから着ているという強い意識があるわけでもないらしく、それを象徴するようなエピソードが以下の話。
グアテマラのある村では、もともと赤系統の衣装を着用していました。あるとき、欧米の旅行者が立ち寄り、「わたし、青色の衣装があったら着てみたいわ」と云ってオーダーしたところ、その青色の衣装がたちまち村の流行となり、今やすっかり赤色は全滅、青色が主流になっているのでした。
いやはや、これぞまさにモードでしょう!

しかし、Kさんによると、「どちらも今は、アメリカあたりの安い古着が流れて来ているから、どうしても、高くつく民族衣装よりそっちを着てしまうようになるんだよね。特に雲南省は、この先どこまで民族衣装が保たれていくか分からないな」とのこと。日本で着物がすたれていったのと、同じような理由なのかも知れません。もっとも今、日本では、じわじわと着物ブームが起こっているようで、喜ばしいことですが(わたしも帰国したら、絶対着物を着たい!)。

翌日の、サンティアゴ・アティトランの金曜市でも、男子民族衣装に目を奪われっぱなしでした。
サンティアゴ・アティトランは、アティトラン湖周辺では最も大きな村。パナハッチェルからは、船で1時間のところにあります。
船着場から市へと伸びる道は、パナハッチェルに負けず劣らずみやげ物屋がひしめきあっています。

サンティアゴのウィピル(シャツのこと)は、格子模様の枠の中に、鳥や花、果物などがひとつひとつ刺繍されており、これがポップですごく可愛い。ウィピルにせずとも、布だけで充分、お家に飾って楽しめそうです。この布で作ったショルダーバッグなんかは、おみやげにいいかも(わたしは今たくさんバッグを持ちすぎているので買えませんでした)。
全体的には、紫・赤系統の衣装が多く、サンタ・カタリーナ・パロポやサン・アントニオ・パロポの青系衣装とは対照的です。
そして、男性の衣装がまた渋い。やはりテンガロンハットに、上は普通の無地のYシャツ(色はさまざま)なのですが、下は大きなストライプの7部丈ズボン。腰にはカラフルな刺繍の布を帯のように巻いて、これがまた、全体のコーディネートを締める役割を果たしているのです。そして、特筆すべきは、ズボンの裾15〜20センチくらいにわたって、女性のウィピルと同じように、動物や果物などの刺繍がみっしり施されていること!
こんな派手で可愛いズボンを、おっさんやじいさんが普通に着て、また似合っているのだからすごい。日本男児も、せめてオフの日くらいは、着流しなんか着てくれるといいのになあ(目指すは坂本竜馬で)。絶対似合うと思うんですけどねー。

SANTIAGO21.JPG - 895,094BYTES サンティアゴ・アティトランの男たち。

SANTIAGO29.JPG - 925,238BYTES 細かすぎて分かりにくいかも…ですが、サンティアゴのウィピルの布はこんな感じ。

あと、わたしが行った村では、サンタ・カタリーナ・パロポの衣装も美しいです。ウィピルが青色の幾何学模様で(あれ?これってもしかして、先述のKさんの云ってた村だったりして)、スカートも青か黒。色こそ地味な印象ですが、ウィピルの刺繍が細かく華やかで、この布地を使った小物は、パナハッチェルのみやげ物屋のあちこちに置いてあります。また、少数ながら、この布地のズボンをはいている男性も見かけ、これがめちゃくちゃカッコいい。
ここは市がないため、村に行っても特に見るべきものがあるわけではなく、ただのんびりと何もない村の中を散歩し、ときどき現れる民族衣装の女性たちを追いかけるだけでした。
やっぱり民族衣装を満喫、かつ写真を撮るなら、市のときが一番。人がごったがえしているので、隠し撮りがばんばん出来る(笑)。そう、こっちの人は、写真撮られるのをあんまり好まないんですよね。正面切って頼むと、金くれと云われるか、完全に断られるか。快く撮らせてくれるケースは少ない気がする(わたしが嫌われているだけか?)。
なので、わたしはあくまでも隠し撮り専門。って、何だかアイドルのパンチラ写真専門の人みたいだけど。。。

まあしかし、パナハッチェルにいれば、たいがいの衣装は見られますね。各村から、おみやげ売りの出稼ぎがたくさん来ているし、店先にもいくらでも並んでいるし。
村には行かなかったけれど、お気に入りなのは、サン・アントニオ・パロポの織物と衣装。
アティトラン湖のさざなみを思わせるような、青と紫の細い縦糸で織られた織物で、ほかの村のウィピルのような派手さはないけれども、落ち着いた感じがとても素敵。これならわたしでも着られそうだな…と思っていたら、子供の物売りに目をつけられ、ウィピル買え、つーか何でもいいから買え、とつきまとわれ、まったく買う気はないのでテキトーに相手していたら、勝手にどんどん値下げして、ついにはウィピルがベルト込みで30ケツァール(400円少々)という破格の値段になり、思わず買ってしまいました。あー荷物がまた増えるー…。
あまりに買い叩いたためか、その子供には超嫌われてしまい、去り際も「トゥ ムイ マーロ(you very bad)」と捨てゼリフを吐かれてしまった(苦笑)。ま、いいけど。

PANA15.JPG - 910,291BYTES この子供から買い叩いた。すまん(笑)。でもこの衣装、きれいだよねー。

先述したように、パナハッチェルにはみやげ物屋が乱立しているので、何も買わずにここを出て行くのは、少なくともわたしにとっては至難の業。
案の定、件のウィピルのほかにも、パナハッチェルのスカートを買い、ソロラのおやじがはいているズボンを買い(しかしこんなアバンギャルドなズボン、何処ではくんだ?)、さらにはアメリカ古着屋でピンクのナイロンジャケットを買い…。でもでも、これでも占めて20ドル行かないくらいなんだよー。ああ、これが短期旅行で、おみやげがばんばん買える立場だったら…えらいことになってたな、間違いなく。

ところで、レストランでごはんを食べながら、ぼんやり道行く人を眺めていると、何人もの子供たちが、民族衣装を着てみやげ物を担いで売り歩いているのが目につきます。わたしはふと、シリアスな気持ちになって、「彼らは、ちゃんと学校に行っているのだろうか??」ということに、思考が巡ります。
――洟垂れ小僧みたいながきんちょが、わたしのテーブルまで、民芸品の人形を売りに来る。とりあえずいらないので「ノーグラシアス」と断る。がきんちょは、人形のいっぱい入ったふろしきを頭にまきつけている。重そうだなあと思い、一瞬買ってあげようかと思うけれど、こちらも、今夜の夕食を食べるか食べないかで悩んでいるような立場なので、そうもいかない。もっと金持ちのツーリストのとこに行って買ってもらいな、と願うしかない――

グアテマラは、”愚民化政策”なるものを敷いていると聞いたことがあります。庶民があまり賢くなって、上のやることに疑問を持っては困るので、例えば歴史や地理は学校でちゃんと教えないのだそうです。そうした状況であれば、国にとって学校教育など大した意味はなく、子供が学校に行こうが行くまいが、学校に行かずに家の手伝いをしていようが、どうでもいいことなのかも知れません。グアテマラだけでなく、そういったことを行っている国は、おそらく世界中に存在しているのだと思いますが…。
日本には、学校に行きたくない子供があふれ、一方で世界には、学校に行けない子供があふれている。学校に行くことが100パーセント正しいとは思わないし、日本の現状を批判するつもりはないけれど、このみやげ物売りの子供たちを見ていると、せめて、そういう事実だけでも日本の子供たちが知ってくれたらなあ、と、イヤに真面目くさったことを考えてしまうのです。

閑話休題。
アティトラン湖周辺だけでもかなり満喫できたのですが、旅はまだまだ始まったばかり。ここからが本番なのです。
次の目的地は、チチカステナンゴ。ここの木曜市および日曜市は大規模で
、周辺の村から数万人もの先住民が集まり、さまざまな日用品および民芸品が売買されます。この市を見るためのツーリスト用シャトルバスまで出ているくらいに有名な市なのです。

チチカステナンゴ(以下チチと略)は、”先住民キチェ族の文化が色濃く残る町(byガイドブック)”というだけあって、異教的な独特の雰囲気があります。
町の中心に建っているサント・トマス教会の前では、マーケットの日は香が焚かれ、松葉やバラの花を散らせて、祈祷師らしき人が祈りを捧げます。運がよければ(?)生贄の儀式も見られるとか。
教会自体がまた、かなり異教的雰囲気を醸しておりまして、サンティアゴ・アティトランでやはり教会に入ったとき、不思議な顔&衣装(何故かピンクのレインコートを着ているのだ)の聖人たちが祭られていたのに驚き興奮しましたが、サント・トマス教会は、あれくらいで驚いていたらいかんよ、と云わんばかりにおどろおどろしさ度の高すぎる教会でした。
内部は非常に薄暗く、中央祭壇までの通路には等間隔に石板が敷かれ、その上に何本ものろうそくが揺らめいています。一番左手前の祭壇には、聖人の像の足元に、血をどろどろ流すキリストの生首(像)が置かれていてゾクッとしました。

ここにある不思議な顔と衣装の聖人像は、メキシコのチヤパス州の村の教会で見たものと同じで、教会自体の雰囲気もよく似ています。先住民系の教会に祭られている像は、ごく普通のカトリック教会で見るそれとは、かなり様相を異にします。
市の日はちょうど教会のお祭りと重なったらしく、聖人像が神輿になって担がれ町を練り歩いていました。教会内は撮影禁止だったので、これはかなりラッキー。チヤパス以来、ずっとこの聖人像の写真を撮りたかったので、祭りに紛れて心ゆくまで撮影に励むことができました。

町から歩いて20分くらいのところにある、パスクアル・アバフの丘の上には、キチェ族の簡素な霊場があります。そこには東西南北に石の像が置かれ、古来からの宗教儀式が行われています。わたしが行ったときも、老人が1人でたいまつを焚きながら、何やらそれらしいことをやっていました。ここは先住民の土地なのだなあと、改めて感じた光景でした。

CHICHI59.JPG - 882,829BYTES ちょうど行われていた祭り。

さて、チチのマーケットは、うわさに違わず大規模なものでした。
とにかくもう、人人人、物物物、みやげみやげみやげ(笑)。市のない日のこじんまりとした町とは180度雰囲気を異にし、「あれ、この町こんなに大きかったっけ?」と錯覚してしまうくらい、市がどこまでも広がっています。ただし、みやげの内容自体は、特筆すべきところはなく、パナハッチェルでも買えそうなものがほとんどでした。なのでほとんど買い物せずに済んだ(笑)。よかったー。
民族衣装の女性たちでごったがえす様子を、サント・トマス教会から見下ろす光景は圧巻です。まさに色の氾濫!色彩の洪水!いったい何という不思議な光景でしょうか。マヤの時代にタイムスリップしたとは云わないけれど、これが21世紀の光景の一部とは…とても思えない。

もちろん、美しい民族衣装を着た現地の人々だけでなく、欧米人ツーリストもいっぱいいます。別にそれはいいのですが、ヘキエキするのは、やたら彼らの図体がでかいことと、ほぼ全員がTシャツにコットンパンツ(色はアースカラーorパステルカラー)という愛嬌のカケラもない服装で練り歩いていること。せっかくなきれいな民族衣装の群れを写真に撮ろうとしているときに彼らが横切ったりすると、はっきり云ってジャマでしょうがない。公害とすら思いますね。…って、わたしだって、一応パナで買ったスカートを着たりはしているものの、上は灰色のカットソー。わたしも立派な公害です。どっか行けって?(笑)
この鮮やかなる色彩の世界にあっては、地味と云うより腐った色の服装と云えましょう。そう考えると、黒とかグレーとかベージュの”カッコいい”服ばかり載っているファッション雑誌なんて、超退屈だよねえ?たとえ、世界に名だたるコレクションであってもさ。こ
のグアテマラ・レインボーに匹敵する色彩を出せるデザイナーは、ラクロワくらいしか思いつきません。あとは、ケンゾーとか?

ちなみに、チチのウィピルは、ひとことで印象を云うと”濃密”。
黒い布に、なつかしのクロスステッチで花鳥風月の刺繍を施したもの。スカートは、やはり黒地に白い絣の入った布で、縦横に1本ずつ、虹色の刺繍が十字架のように入っています。さらに帯は、黒い別珍にこれまた刺繍みっしり。とにかく刺繍だらけなのです(笑)。
全体的にアンティークな雰囲気で、自分で着たいと云うより部屋に飾っておきたい感じですね。

ここでは、男性は民族衣装を着ていないのですが、唯一、”祈祷師”と云われる男性群が、素晴らしい衣装を着用していました。
厚めの黒いフェルト地?で作られた丈の短いジャケットは、胸、背中、袖に、花やうずまきのような文様の刺繍が施され、同じ生地で作られた膝丈のズボンをはいています。ジャケットの上から、刺繍の入った赤い布を羽織っていることも。そして、頭にはやはり赤い布を頭巾のように巻いて、その布がだらりと垂れているさまが何ともお洒落!たまらん!それで手には儀式用の杖みたいなのを持っていたりするので、ややコスプレチックだけれど(FFの赤魔導士みたいな感じか。古い?)、やっぱりカッコいいです。こういうのがさらりと似合う男ってつくづく渋いと思うわー。スーツとTシャツとジーンズだけが男の服装ではないのですね。新鮮な発見。

CHICHI97.JPG - 892,149BYTES 祈祷師の人たち。

いやー、本当にすごい。すごすぎるぞグアテマラ・レインボー。こんなに毎日興奮しっぱなしなのは、本当に久々のことかも知れません。
こんなにも美しく楽しい衣装が、こんな小さな国に密集していることもすごいし、これらをデザインする発想力もすごいし、もちろん技術もすごいし、日常的に着ている人たちもすごい。何もかもすごい。
アカデミー賞の授賞式で着たって全然見劣りしないよ、って本気で思います。誰か着ないかな?ジョージ・クルーニーとか、ソロラの衣装が似合いそうだけど(笑)。

ああ、いっときでも「この先の旅は消化試合だ」なんて思った自分が恥ずかしい。
世界はまだまだ、こんなにも素晴らしいものをわたしに見せてくれて、わたしにはまだ、そういうものに感動する心が、ちゃんと残っているのです。
ちょっとくさいけど、世界に対して「どうもありがとう」と感謝の言葉を捧げたい気分です。世界と、それから、旅に対して。

というわけで、すっかり熱狂的なアイドルファンのように民族衣装を追いかけ回しているわたしですが(写真も山のように撮ったわねえ)、虹を追いかける旅は、まだしばらく続きます。

(2004年1月20日 ケツァールテナンゴ)

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